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@ディーゼル車の将来
日本では乗用車はガソリンエンジン車が昔も今も主流だ。一方トラック・バスは殆どがディーゼルエンジン車である。
ディーゼルエンジンは軽油で動き、現在石油価格が上がっている中、ガソリンに比べると20-30%価格が安い。
それなのにどうして、乗用車はガソリンエンジンが主流なのだろう。一昔前までは、確かにディーゼルエンジンは使い勝手が悪かった。
冬、寒いときのエンジンの掛りの悪さ、うるさいエンジン音、加速の悪さなどである。又、実は軽油を燃料に使用するのだが、
“重油=ディーゼル”との重油という言葉から来る、汚さを感じる人もいるのだろう。そのディーゼルエンジン、欧州では乗用車の半分程度はディーゼルである。
規制の問題等もあるが、燃費が安くてすむディーゼルの人気は高い。そのディーゼルエンジンが日本でもいよいよ本格的に乗用車に搭載されるかもしれない。
最近の技術革新で、先に上げたディーゼルの3つの弱点が大きく改善しているからだ。
最新のエレクトロニクス技術では寒冷時にもエンジンの掛りはガソリンエンジンと同じになっている。エンジン音もほとんど差が無い。
私も2011年モデルのディーゼル車に試乗したが、事前に言われなければ分からないぐらいに差が無かった。そして加速。
今ではターボチャージャーを組み合わせる事で、スペック上はディーゼルエンジンはガソリンエンジンに比べて馬力は低い(その分トルクは高い)が、
実際に運転をしてみるとガソリン車より加速が良かったと感じた。NOx,COx排出量は元来ディーゼルの方は低い。環境面ではディーゼルに軍配が上がる。このように見てくるとこれから日本の市場でもディーゼルエンジンやディーゼルと
モーターのハイブリットの乗用車がシェアを増やしてくるように思う。
@特急“日本海”引退
新旧交代が続いている。今回は鉄道の話。新幹線の300系と呼ばれる、
初代のぞみ使われた車両が全面的に廃車になった。同じ日に、ブルートレインの代表格であった、大阪-青森を5時間で結んでいた、寝台特急の日本海も引退になった。このブルートレインと呼ばれる寝台特急は日本の国鉄の顔を長い間努めて来た。戦後少し立って未だ航空機ネットワークや高速道路網が発達していない頃から、日本各地を高速で結ぶ鉄道の主力であった。懐かしい思い出をお持ちの方も沢山いるだろう。私も何回か乗車の経験がある。A寝台(グリーン車)とB寝台(普通車)があり、今は新幹線になくなってしまった食堂車がついていた。旅情を感じさせる道具である。ブルートレイン全盛の頃は多くの路線を走っていた。今の新幹線と違って各路線を走る列車には愛称がついていた。あさかぜ(東京-下関)、あかつき(京都-長崎)、さくら(東京-長崎)、出雲(東京-出雲)、彗星(京都-宮崎)、瀬戸(東京-高松)、鳥海(上野-青森)、
はくつる(上野-青森)、富士(東京-大分)、明星(新大阪-鹿児島)、ゆうづる(上野-青森)、などが私の記憶に残っている。何と詩情豊かなネーミングであろう。今の新幹線の機械的な無味乾燥とした、“のぞみ158号”では旅情を感じられない。寝台特急なので、始発から乗るときは夕方か夜の出発になる。食堂車へ行っても良いし、自分の席で弁当、そして一杯やっても良い。そして夜が更けてくるとベッドで寝る事になる。列車のガタゴトという規則正しいレールのつなぎ目を車輪が通るときの音と振動を子守唄と聞き、たまに通る踏切のチンチンという警報音がドップラー現象により、踏切に近づくにつれ高くなり、通過すると音程が下がる効果を楽しむ事で、いつの間にか寝込んでいた。ひとつの歴史が幕を閉じる。
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